島根原発2号機運転差止仮処分申立て

2023年3月17日

　3月10日、島根、鳥取の住民らが、中国電力に対し、島根原発2号機の運転差止仮処分を、広島高裁松江支部に申立てました。島根原発２号機は、2021年９月15日に原子力規制委員会が原子炉設置変更許可処分をし、昨年６月までに島根県など地元自治体が再稼働に同意しました。このまま再稼働がされてしまうと、事故を起こした東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型炉（BWR）で、震災後初めての再稼働となります。
　島根原発は国内で唯一、県庁所在地の松江市にある原発で、周りを活断層で囲まれています。過酷事故が起きた時の実効的な避難計画はありません。
　このような危険な原発は一刻も早く止めなければならないと、運転差止めの仮処分を申し立てました。申し立てが認められれば直ちに、島根原発の運転は法的に許されないことになります。
　なお、島根原発２号機については、中国電力に対する運転差止請求訴訟が広島高裁松江支部に係属中です。また、３号機については、国に対し設置許可処分無効確認請求、中国電力に対し運転差止め請求訴訟が松江地裁に係属中です。

裁判所に入廷する申立人、弁護団、支援者ら。

申立後、記者会見を兼ねた報告集会が開かれました。仮処分弁護団共同代表の妻波俊一郎弁護士は、裁判官に深刻な福島第一原発事故直視してもらい、司法にも責任があるという視点も踏まえて、人権擁護の最後の砦である、裁判所に申し立てをしました。自分事として、私たちの住んでいる街をどういう持続可能な原発のない社会にするか、一緒に取り組んでいきたいと述べました。
同じく共同代表河合弘之弁護士は、福島第一原発事故は絶対忘れてはならないと今日の申立てになったこと、仮処分という短期間で裁判所に判断をいただきたいと、争点を絞り、わかりやすい内容の申立書にしたこと、現時点で最高レベルの内容で、島根原発の抱える問題点、全国の原発の抱える問題点がわかる内容になっているので、ぜひ読んでもらいたいと呼びかけました。*4/4加筆修正しています

申立書（目録等略）［PDF］

3月10日記者会見を兼ねた報告集会配布資料［PDF］

記者会見を兼ねた報告集会（島根県民会館）

 

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