9月25日は広島高裁、28日は大分地裁で伊方原発について判断

2018年9月21日

本日、大分地方裁判所から連絡があり、仮処分の決定書の交付が9月28日(金)午後3時と告知されました。
伊方原発については、4件の本訴(松山地裁、広島地裁、大分地裁、山口地裁岩国支部)、5件の仮処分(高松高裁、広島地裁、高裁、大分地裁、山口地裁山口支部)が係属しています。
昨年12月13日に広島高裁は伊方原発3号機の運転差止仮処分申請を認めました。残念ながら、本年9月30日までの期限付という異例なものでした。

2017年12月13日広島高裁前

広島高裁決定に対する四電が異議を申立てた異議審については、9月25日(火)午後1時半に決定書の交付予定です(※当日ツイキャス予定 2018/9/21更新)。この審尋において、三木昌之裁判長らは、住民が敗訴した玄海原発佐賀地裁決定に沿って決定書を作成する方針を明言し、四国電力には、降下火砕物に対する非常用DGの新たな対策について疎明するように指示しました。他方、住民らに玄海の原告弁護団から資料を取り寄せて反論するように迫る有様でした。伊方原発と玄海原発の降下火砕物に対する非常用DGの対策は異とします。しかし、裁判所はその違いも理解せず、主張書面もキチンと読んでいないのだということが明らかになりました。9月30日を過ぎれば、住民を負けさせる決定をする意味がなくなりますので、判断をするということは、何が何でも広島高裁決定を取り消したいという意図ありきの、杜撰な、恥ずべき内容の決定となることでしょう。9月25日の裁判所の判断にご注目ください(当日の予定など、詳細は伊方原発運転差止広島裁判サイト)。
大分地裁の伊方原発運転差止仮処分は2016年6月に申請されました。12回の審尋期日を重ねるなか、昨年2017年4月の熊本地震では、大分でも大きな被害を受けました。今なお、厳しい生活を強いられている方々もいます。また、昨年12月13日の広島高裁の仮処分即時抗告審決定がありました。自然の警告を真摯に受け止め、伊方広島高裁決定の論理に従えば、自ずと住民の請求を認める判断となるでしょう。これに対して、四国電力は火山の「専門家」の「意見書」を提出しています。火山の予知は出来ないという火山学での常識を無視し、仮定に仮定を重ねた四電の都合の良い主張に沿う考えを、もともと四電が懇意にしていた専門家らに書かせたものを大量に提出してきました。しかし、これらの主張は自然科学を冒涜するものでしかありません。第12回審尋の報告はこちら。(提出津書面等は大分県民による伊方原発差止訴訟

大分地裁に入廷する原告住民ら、弁護団

昨年12月の広島高裁決定が本年9月30日までとしたことに理由がないとして、10月1日以降も運転差し止めを求めた申立の審尋期日では、火山灰の大家である町田洋東京都立大学名誉教授は、四電の主張は非科学的であると指摘し、阿蘇4噴火の火砕流は伊方に到達していたと考えられると明言されました。
7月15日に亡くなられた熊本県の阿蘇火山を半世紀以上にわたり研究してきた火山学者の須藤靖明先生は、川内原発や伊方原発の運転差止仮処分等に専門家として住民側にご協力くださいました。再度、須藤先生の陳述書から文章を紹介します(みんなで傍聴8月の原発裁判)。
「原子力発電所において万が一の大規模自然現象をも想定し、深刻な事故の確率を、100万年に1回未満に抑えるという安全目標を国として立てているのであれば、阿蘇その他の日本のカルデラ火山におけるVEI7級の噴火は、無視できないほど高い確率で発生するものといえます。VEI6程度は当然のこととして、阿蘇4と同規模の阿蘇5がくる可能性があると評価するのが、原子力発電所に求められる安全性の程度を踏まえた『合理的』な判断というべきです」(2017.9.11)
「権力者や資金提供者の意向に自然科学者の見解が左右されることがあるということは、誰でも知っていることではないでしょうか。せめて裁判所だけは、いつまでも真実を見極める目を持って欲しいものだと願っております」(2018.2.23)

四国電力伊方原子力発電所。一番右が3号機。設置許可申請時には前提としていなかった中央構造線がごく近傍に走っている。

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